「うつ状態」って、なに?


気分が落ち込む(うつ状態)

新聞や雑誌・テレビで「うつ」という言葉を目にしない・聴かない日は無いというほど身近になってきたように思われますし、日本人の5人に一人は一生のうちで一度はうつ病を体験するとも言われる時代ですが、まだまだ知られていない事も多くあります。

気分が落ち込む・もの悲しい・やる気が出ない…などは比較的分かりやすい症状ですが、頭痛・微熱・耳鳴り・めまい・動悸・肩こり・性欲減退・月経不順 などの身体的な症状から始まり、次第に気分の落ち込みが目立ってくることもあります。

また未だに「甘えているだけ、気合いを入れろ!」等の精神論で片付けようとする人が多いのも事実で、そのために本人も病気だと気づかなかったり、気がついても「精神科」というものに対する心理的な抵抗感あり早期治療のタイミングを逸してしまうことも多くあります。

年間の自殺者数が3万人を超え、その多くが精神疾患を抱えていたという報告がなされて社会的な問題になっていますが、実際には表面には出にくい「軽度の抑うつ状態」の方も多くなっています。

そのような方は、食欲減退かまたは過食、良く眠れない不眠か、寝すぎてしまう過眠、気力の低下、または疲労、集中力の低下などといった、一般的には「ストレス」という言葉で片付けられてしまっていても、実際には「軽症うつ病」という方も少なくありません。

単なる「気分の落ち込み」と「うつ病」を見分ける目安としては

 

1.「気分の落ち込み」やそれによる不調が2週間以上続く。

2.仕事や日常生活に支障がある。

3.身体にいろいろな症状がでるが、検査を受けても原因はわからない。

 

があります。

うつ病は「病気」です。
脳の神経伝達物質が正常に運ばれないことために生じるのもですから「気合い」では回復しようがありません。


胃酸の出が悪くて消化不良を起こしていると考えればわかりやすいでしょう。
そのときには食事を止めて、胃酸の出を良くする薬を飲んで、休養します。

これと同じように、うつ病の治療も、薬物療法、休養、環境調整、精神療法などを一人一人の症状に合わせて行いますが、治療は良くなったり悪くなったりを繰り返しながら徐々に回復していきますので、それなりの時間がかかりますが焦りは禁物です。

「必ず良くなる」ということを忘れずに!



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