もの忘れ(認知症)
軽い「もの忘れ」は中年以降には誰にでもあります。
人の名前を思い出せなかったり、うっかり約束を忘れたり、財布の置き場所がわからなくなり家中を探したり、と誰でも身に覚えがあるはずです。そして、「もしかして呆けてきたのではないか」と心配になります。
しかし、もの忘れの多くは生理的な老化現象によるもので、皆さんが心配される「認知症」とは異なります。
それでは「生理的なもの忘れ」と「病気的なもの忘れ」はどう違うのでしょうか?
簡単に言うと「食事の内容を忘れる=生理的なもの忘れ」で「食事をしたことを忘れる=病的なもの忘れ」といえるでしょう。
もの忘れ(認知症)を引き起こす病気にはさまざまな種類がありますが、大きくは次の3つに分けられます。
1.神経細胞が壊れたりして起こる認知症(アルツハイマー病、レビー小体病、ピック病など)2.脳血管障害が原因で起こる認知症(脳梗塞、脳出血など)3.脳腫瘍、感染症、その他の疾患(うつ病、糖尿病、甲状腺機能障害、高血圧など)が原因で起こる認知症
「気分の落ち込み」やそれによる不調が2週間以上続く。 3番目の認知症はその原因となる病気が治るに伴って症状が消えていくことも多く、認知症で最も多いアルツハイマー病に関しても、初期の段階として軽度認知障害や加齢関連認知低下という病態があり、この段階でアルツハイマー病を診断することは、その後の治療の広がりが期待できます。
もの忘れを単に老化と放置せず、専門医による鑑別を受けることが大切です。
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