「不安障害」って、なに?


不安でならない(不安障害)

私たちの身の回りには、将来のこと、金銭のこと、人間関係のこと、仕事のこと、自分のこと、病気や老化のことなど、悩みや心配ごとは数限りなくあり、これらが精神的ストレスとなり、「不安」を引き起こしますが、基本的には「その危機に対して心の準備をするための体の防御反応」であり正常な反応なのです。

もう少し詳しく説明します。

ヒトは何か重大な危険に遭遇した時はその場から逃げるか、それともその危険の元と対決するかという「闘争・逃走反応」という自律神経の働きがあります。

不安や恐怖に襲われると、体内からアドレナリンが分泌され、呼吸が速くなり、心拍数は増し、汗が噴き出して「戦うか逃げるか」という行動を起こす準備をします。

不安や恐怖の感情で問題となるのは、それらがその場の状況に相応しくないほど強くなってしまう場合がある事です。

動悸・発汗・下痢・腹痛などの症状が不適切な状況下で生じたり、頻繁に生じる場合、あるいは日常生活に支障を来すほど不安が強く長く続く場合には、不安障害とみなされます。

不安障害には「危ない!」と感じる恐怖症、「もしかすると」と感じる全般性不安障害、「大変だ!」と感じるパニック障害、「何か足りない」と感じる強迫性障害、「きっとまた起こる」と感じる外傷後ストレス障害(PTSD)、などがあります。

治療は、薬物治療と精神療法を併用して行われ、治療期間は、個人によってさまざまですが、全般的に予後はよいとされています。



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