院長挨拶

厳しく、優しく、パワフルな医療を目指します

秦野厚生病院 病院長 坂井喜郎

私はマラソンを趣味にしているのですが、患者様と医療機関の関係は、アスリートとトレーナーの関係に似ていると思います。

アスリートとトレーナーは、まず目標を共有し、固い信頼関係で結ばれていなくてはうまくいきません。その目標を、いつまでに、どういうプロセスを経て達成するかは、アスリートの持っている能力と、いかに有効・適切なトレーニングを実施していくかによって左右されます。

トレーナーの役割は、選手の長所や欠点、その時々の体調や意欲、さらには潜在的能力までも冷静に見極め、「目標を達成するためには、今、何が一番重要なのか」を判断し、提案し、合意してトレーニングを進めていくこと。くじけそうになるアスリートを、厳しく叱咤(しった)することもあるでしょう。

精神科医療の現場でもそうです。私たち医療従事者の役割の第一は、正確な診断です。そして患者様の症状と回復具合を見極め、一人ひとりに合った治療内容を判断し、提案し、合意をもとに治療を進めていきます。

幸い、急激な精神症状を緩和する医薬品も開発されてきましたが、一日も早い社会復帰と再発防止のためには、服薬や制限事項を守ることなど、患者様にとっては窮屈で嫌に思える処方も、ままあります。それを自覚的に乗り越えてこそ、治癒は近づくのです。

信頼と、相互の責任を認めあった医療はパートナーシップ医療と呼ばれていますが、私たちは、これを治療の大前提であると考えています。
「早く、しっかり治す」。私たちは、この医療目標の実現に向け、スタッフ全員がパワフルなチャレンジ精神を持って、持続的に進歩し続けられる病院を目指していきます。